多発性硬化症(MS)患者の勃起不全(ED)治療

by Alex Shteynshlyuger MD


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New York Urology Specialistsの医師は、軽度から重度の多発性硬化症を抱える男性の勃起不全治療の経験を豊富に有しています。MS患者のED治療には考慮すべきことが数多くあります。例えば、MSの悪化時や継続時にステロイド剤やその他のMS治療薬を服用している間は、多くの患者が免疫が抑制されている状態であるということも、考慮すべき事項のひとつです。マンハッタンに位置する当院では、ニューヨーク市、ニュージャージー州、マンハッタン、ブルックリン、クイーンズ、ロングアイランド、ウェストチェスターからの患者の治療を行っています。


多発性硬化症とは?勃起不全を引き起こす仕組みとは?

多発性硬化症はとても深刻な中枢神経系(CNS)の自己免疫系疾患で、不治の神経系障害にもつながりかねます。発症率は温暖な地域や北欧でより高い一方、赤道付近の国々では低くなっています。shutterstock_145028335_MS

人間の体には特別な防御機能が備えられており、バクテリアやウイルスといった外部の細胞や体内に侵入する微生物から体を守る仕組みがあります。 この防御機能は免疫反応としてよく知られています。これはとても特異なもので、病気や外部の細胞が検知された時にのみ発動します。しかし、時々体が自らの細胞を誤って外部の細胞と認識し、この機能を自身の細胞に対して働かせてしまうことがあります。これが自己免疫反応と呼ばれるもので、多発性硬化症の正体はまさにこれなのです。

多発性硬化症は、脳や脊髄の神経細胞に対する体の自己免疫反応のために起こります。この結果、数々の症状が神経系障害として現れます。筋力低下、しびれ、また失明にもつながりうる視神経炎(視覚を司る神経への損傷)などがその例です。

多発性硬化症患者にとって勃起不全はよく見られる症状です。

通常の勃起を得るためには、視覚もしくは物理的刺激といった形での神経系の働きがなくてはなりません。これらの刺激を受けると、脳は陰茎の神経に勃起するように信号を送ります。もちろん、これが完全に機能するためには、神経や関連する血管などが健康的な状態である必要があります。

多発性硬化症患者が勃起を得られないのは神経系へのダメージに起因しています。神経に損傷があり陰茎まで通常通りに信号が送られないためです。夜間勃起や早朝勃起も起こりません。生産される精子の質には影響がないため生殖機能はありますが、勃起を得て射精をするのは難しいかもしれません。

MSとEDの患者の治療選択肢

EDの症状は個々の患者や多発性硬化症の発症からの時間によって異なります

多発性硬化症は、詳細な病歴や検診をもとに診断されます。入念な神経や筋肉の検査に加え、脳のMRIスキャンが通常行われます。脳脊髄液検査も行われます。多発性硬化症の診断が出た場合も、多発性硬化症はいつも進行性であるわけではないことを認識しておく必要があります。進行性多発性硬化症を持つ患者は全体の5%しかいません。場合によっては、再発の証拠もなく一度きりの症状が現れることもあります。とても珍しいケースでは、勃起不全だけが唯一の症状で、MSの診断が難しくなることもあります。

MSの迅速な治療が鍵です。多発性硬化症は、免疫系の反応を抑える副腎皮質ステロイドなどの薬剤で通常治療します。

多発性硬化症患者の勃起障害の治療

MSに対する最適な治療の後もEDが続くようであれば、勃起不全に特化した治療を始めるのが良いでしょう。バイアグラ(Viagra)やシアリス(Cialis)を含むホスホジエステラーゼ5阻害薬(PDE5)のような薬剤はとても役に立ちます。

プロスタグランジンE(prostaglandin E)もしくはトライミックス(Trimix)といったアルプロスタジル(alprostadil)の自己注射は、手先が十分に器用な男性とってはとても効果的ですが、手の機能に問題を抱えるMS患者の方には適していません。

他の治療選択肢で効果が見られないMS患者の方には、陰茎インプラント、半固定型、もしくは可膨張性人工陰茎もとても効果的な治療選択肢です。

勃起不全は、多発性硬化症を抱えるすべての男性において問題なく治療することができます。

以下の薬剤を服用している場合は、必ず担当泌尿器科医にその旨をお知らせください:

  • Aubagio〔テリフルノミド(teriflunomide)〕
  • アボネックス[Avonex〔インターフェロンベータ-1a(interferon beta-1a)〕]
  • Betaseron〔インターフェロンベータ-1b(interferon beta-1b)〕
  • コパキソン[Copaxone〔グラチラマー酢酸塩(glatiramer acetate)〕]
  • Extavia〔インターフェロンベータ-1b(interferon beta-1b)〕
  • ジレニア[Gilenya〔フィンゴリモド(fingolimod)〕]
  • ノバントロン[Novantrone〔ミトキサントロン(mitoxantrone)〕]
  • Rebif〔インターフェロンベータ-1a(interferon beta-1a)〕
  • テクフィデラ[Tecfidera〔フマル酸ジメチル(dimethyl fumarate)〕]
  • タイサブリ[Tysabri〔ナタリズマブ(natalizumab)〕]

もっと知りたい方へ:

知っておくべきこと:


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当院では、お手頃で質の高い泌尿器系治療を保険付き、もしくは無保険で提供しています。開院時間や当院へのアクセスはこちらよりご確認ください。平日、週末、夕方の開院時間を設けています。


 

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